B-1 伝える

知らぬ間に、誘導してしまっているかもしれない、これでいいのか、あなたのコーディネーション

戦時下の情報伝達媒体を使って考えるコーディネーションのあり方

日時:3月4日(日) 9:30〜13:00

定員:25名

対象:

・自立した住民を育てようとしているコーディネーター

・情報伝達に関心のあるコーディネーター

ーディネーターは、ただつなげばいいということではありません。正しいと思ってやっていることが、実は、誰かに、意図的に、知らない間に、ある方向に誘導されてしまっているかもしれないのです。しかも、そのことに気付かずに当たり前のように実行してしまっているかもしれないのです。私たちは、歴史の大きな流れの中に存在しています。過去の歴史の中での官と民との関係、国家と庶民との関係などを、実際の「モノ・コト」を通して改めてコーディネーションのあり方を振り返ります。最近の自助、互助、共助、公助による地域への働きかけや住民支え合いの活動、災害、防災活動の住民への働きかけなど、これでいいのかと一歩立ち止まって考えてみましょう。そして、自立した住民をどう育てていくのかを、かつての戦時下の情報伝達媒体を使ってのワークショップから考えます。


講師・課題提起

信州戦争資料センターの皆さん

 

「信州戦争資料センター」は、長野県を中心として、明治から昭和30年代付近までの戦時関連資料を幅広く収集、分析、活用し、戦争の実態を後世に伝えることを目的として活動しています。長野市などの有志で運営していますが、何世代にも語り継げるよう、将来的には組織化することを目指しています。

 

人々が常に戦争を身近に感じ、戦争を重ねて崩壊した敗戦までの日本。

兵士になって死ぬのは「名誉なこと」というのが当然だった時代。

国策に協力するのは「当たり前」と、満州に銃後に人々が動いた時代。

 

「まあ、空気読めば仕方がないさ」「お前も空気読めよ」

こんな言葉を交わし、しぶしぶ、あるいは積極的に従った庶民たち。

 

国の情報誌、県の通達、隣組の回覧、ラジオや雑誌、広告や玩具…

戦時下の「空気」を生み出したであろう、戦時下のモノたち。

 

その間に身を置く時、感じられるのはどんな「空気」だろう。


コメンテーター

延藤 安弘さん

特定非営利活動法人まちの縁側育み隊 代表理事

 

レンゲ畑のひろがる大阪に 1940 年 12 月生まれる。北海道大学工学部建 築工学科卒業、京都大学大学院修了。京都大学助手、熊本大学教授、名城 大学教授、千葉大学工学部都市環境システム学科教授、愛知産業大学大学 院教授をへて、現在、NPO 法人まちの縁側育くみ隊代表理事。エ学博士。 

京都のコーポラティブ住宅ユーコート、熊本のもやい住宅Mポート、神戸の真野地区まちづくり、世田谷のまちづくり等、全国各地の住民主体の住まい・まち育てにかかわってきた。今、名古屋の都心錦2丁目長者町地区の「まちの会所」を根拠地にして、地元のまちの再生と全国各地のまちの縁側を育み、多様なまち育てに身をのりだしている。2008 年国立台湾大学客員教授を機縁に、台湾の原住民居住文化の継承と再創造プロジェクトにもかかわっている。3.11 後仙台荒浜のふるさと再生支援に赴いている。 

『「まち育て」を育む―対話と協働』、『マンションをふるさとにしたユーコート物語―これからの集合住宅育て』(昭和堂)、『こんなまちに住みたいナ-絵本が育む暮らし・まちづくりの発想』(晶文社) など著書多数。


ファシリテーター

小林 博明さん

特定非営利活動法人長野県NPOセンター・コーディネーター

 

長野市社会福祉協議会でボランティアセンターの立ち上げから地域福祉活動の推進に取り組み、長野市地域福祉活動計画づくり、地区社協育成、福祉推進員の設置など小地域福祉活動の推進を図ってきた。平成23年3月に長野市社協を定年退職し、平成23年4月から県社協、平成28年5月からは長野県NPOセンターに勤務し、子どもの居場所づくりの支援活動に取り組んでいる。また、まちの縁側プロジェクトながのを立ち上げ、ワークショップの企画やファシリテーショングラフィックスの実践、まちの縁側の育みにも取り組んでいる。



【担当】

唐木 理恵子(日本ボランティアコーディネーター協会)

西澤 淑恵(まちの縁側育みプロジェクトながの)

小林 博明特定非営利活動法人長野県NPOセンター )